2012年4月6日金曜日

現役関係者コラム | オリジナルインタビュー | 昆貢調教師



凱旋門賞挑戦後、国内緒戦に選んだ有馬記念(6着)、本年の始動戦に選んだ京都記念(3着)こそ敗れているものの、ヒルノダムールが今春に見据えるのは天皇賞連覇。その前哨戦として陣営が選んだレースはオルフェーヴルも出走する阪神大賞典。その勝算と真意をお馴染みの昆貢調教師に惜しみなく語っていただいた。

−:よろしくお願いします。前回は有馬記念前に、不十分な状態では使わないというお話をいただきましたが、あのレースから振り返っていかがでしょうか。

昆:結果は6着でしたが、レースの内容には満足しています。もう少しスムーズなら掲示板に載って、着順も変わっていたと思います。自分の中ではジャパンカップをパスして良かったなと。

−:そうですか。ジャパンカップをパスしたことで凱旋門賞から約3ヶ月ぶりの出走になりましたが、体重は466キロとちょっと減っていた印象です。

昆:関東圏のレースなら減るだろうなという想定はしていました。それでも力は出せると思っていましたので。

−:そして、関西圏での前走、京都記念は一転して16キロ増えての出走でした。

昆:完全に疲れがとれて、馬の状態が良くなってきたと受け取っています。栗東にいる時は追い切った後で484〜486キロをキープしているんですよ。そこから競馬場に着くと10キロくらい減っているのが常だったんですね。それがほぼトレセンと同じ馬体重で出せたので、馬自身も大人になってきたのかなと。

−:それは精神的な部分ですか。


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昆:そうですね。落ち着いてきた部分はありますね。

−:ここ最近の栗東は慢性的に馬場が悪いので、調教メニューを組んだり時計の指示をされる時に苦労される部分というのは多いのではないですか。

昆:出したい時計が出ないということで頭を悩ませたりはしますね。ダムールは丈夫な馬なので、疲労に関しての心配はしなくてもよいのですが。

−:だいぶ暖かくなってきました。先週あたりから競馬でも8キロや10キロ、大分絞れている馬が増えてきましたけれど、この気温でダムールの調整がし辛くなるということは?

昆:今日(7日、1週前)の追い切りもハードにやりましたから、明日の馬体重には興味があるのですが、それを見てから最終追い切りの内容を考えます。ただ、ダムールはいつも同じペースで飼い葉を食べてくれるので、調整のし辛さというのはありません。

−:先生から見て、今と有馬記念出走時の体では大分違うと思うのですが、そのあたりはどうでしょうか。

昆:雲泥の差ですね。やっぱり関東圏の出走には課題が残ります。20キロ近く減ってしまいますから。今年は分かりませんが、秋の王道というローテは難しい馬ですよ。

−:そういう意味で、昨年も制しましたが、京都で行われる天皇賞(春)というのは、ヒルノダムールにとって狙いやすいレースですね。


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昆:一番攻めてやっていけますし、調整もしやすいです。どちらかというと寒い時期のほうがいい馬なので、春先の暖かさくらいは問題ありませんが、昨年のようにあまり気温は上がらないでほしいですね。


−:充実してきた今のヒルノダムールに望むことというのは何ですか。

昆:力を出し切ってほしいですよね。競馬から帰ってきて獣医さんにチェックしてもらっても『今週使ってちょうどいいくらいですね』と言われるんです。ダメージがないというか、走りきっていないんですよ。そこの部分は疑問です。馬込みの中にいたほうが力を出せるタイプなのですが、京都記念にしてもダークシャドウは交わさなければいけない手応えでしょう?どうしてあそこで遊びが出るのかなと。

−:これより阪神大賞典から天皇賞(春)で連覇を狙うことになりますが、ある程度のボリュームを維持していきたいという意向ですね。

昆:キープしようという考えは持っていません。自分が課したメニューで減ってくるようでは駄目なんです。馬が反発して良くなっていかないと。ご存知だと思いますが、あまり僕は加減しないんですよ。新馬なんかでもそこで耐え切れない馬は放牧に出すようにしています。この先、ダムールも遠慮しないでやりますよ。

−:ここから2戦、オルフェーヴルとの対決になりますが。

昆:あの馬を負かすつもりでこのローテを選んだわけですから。前哨戦であれ、勝つつもりで出走させますよ。展開や枠もありますから何とも言えませんが、先に動くオルフェーヴルを後ろから差してほしいです。


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−:切れ味で勝ってほしいと。

昆:先に行って粘り込むよりも、その形のほうが天皇賞(春)にも繋がると思いますので。

−:当日の馬場状態(阪神競馬場)も気になるところですね。

昆:発表よりも馬場は悪いですよね。一開催目は桜花賞に向けて芝を短く刈れないんです。ダムールは重い馬場(長い芝)は問題ありませんし、その辺を計算して阪神大賞典を使うというのもあります。昨年の大阪杯じゃありませんがレコードになるような馬場は嫌だったので。うまくは行きましたが、当時は反動を本当に心配しましたから。

−:その重馬場巧者というのはどこから来ているのでしょう。

昆:ラムタラの血が入っているからじゃないでしょうか。

−:今回も色々聞かせていただきました。それではヒルノダムールを応援しているコアなファンにメッセージをお願いします。

昆:種馬としてこの馬にいくつ勲章を獲らせてあげるか。ここからが僕的には勝負なので、またアッと言わせるパフォーマンスを見せられるようにしっかり仕上げます。応援よろしくお願いします。



【昆 貢】 Mitsugu Kon

1958年北海道出身。
1999年に調教師免許を取得。
2000年に厩舎開業。
JRA通算成績は221勝(12/3/11現在)
初出走:
00年3月5日 1回 阪神4日目 12R アルアラン(3着)
初勝利:
00年4月15日 2回阪神7日目 7R アルアラン


最近の主な重賞勝利
・11年大阪杯/11年天皇賞・春 (共にヒルノダムール号)


11年にわたる騎手生活を経て、2000年に厩舎開業。着実に成績を積み重ねると、08年にJRA重賞初勝利を挙げ、同年にディープスカイがNHKマイルCと東京優駿の変則2冠を達成。また、09年にローレルゲレイロで高松宮記念とスプリンターズSのスプリントGTを春秋制覇。昨年の大阪杯にて「未完の大器」ヒルノダムールが初重賞制覇を収めると、勢いそのまま天皇賞(春)でGTを制覇。その後の凱旋門賞挑戦、帰国緒戦の有馬記念は残念な結果に終わったが、新たなスタートと位置づけて天皇賞(春)の連覇を狙う。



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